2010_11_22_[MON]

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-->コレまでの「現代芸人」関連エントリー
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【2010年少し早い女芸人まとめ】
【01】≪マセキ≫「いとうあさこ」トレンド爆上げ編
【02】≪サンミュ≫「鳥居みゆき」コアが縮小を始めた編
【03】≪太田プロ≫「おかもとまり」硬いコア形成できず編
【04】≪ナベプロ≫「イモトアヤコ」トレンド下降とチャンス編
【05】≪よしもと≫「稲垣早希」二毛作へ舵を切り始める編
0.▼まず、参照データ値
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▼NET時代はピックアップからフォロー型?
ネット時代は、考察していると、マネジメント側の思惑以上に
提供側の仕掛けがあからさまなヤリ方は反発され嫌われるパターンが多い。 仕事をされているヒトには大変な時代だ。
ネットとクロス以前の時代と違って現在は、
提供側からの仕掛けで「コア層」が望んでいない無理筋を嵌めようとすると 「タレント」のリーチが浅くなって量は伸びないし「トレンド」が垂れてしまう可能性すらあるのだ。
これで一番苦労しているのが『音楽業界』で、
今までは提供側の仕掛けが大きければ大きいほど成功の確率が高いというパターンが常だったのに
ネットとクロスした時代になってきて、この旧時代の成功法則が軒並み失敗している。 ≪特に大手のエイベックスは、大掛かりな提供側仕掛けで成功してきており、ネットとクロスした時代に入って過去の成功体験にマネジメント側が大きく引っ張られてことごとく初期の仕掛けで失敗している≫
ただ失敗の理由もハッキリしていて、詳しくは長くなるので別のエントリーに考察をまとめるとして
結論的には、タレントの人気を支える「ファン」の形成過程が伝播媒体の占有変化に拠る構造変化を起こしてきた
という事になると推察できるが、これだと界隈に興味がないヒトにはチンプンカンプンなので
簡単に結論を補足すると、まずタレントの「人気」とは何か?を 以下に簡単なモデル構造を見ていただければ微妙に変わってきていているファン形成の変遷がわかる。

戦後、【TV放送】が始まってから
ネットがクロスしてくる少し前に存在していた【電波媒体】が独占的な地位を占めていた時代では波及力の強い【TV放送】を中心とした露出度が タレントにとって「人気」と呼ばれるモノを作る圧倒的で唯一のファクターであった。
ただ現在もそうだが、このモデルのように『TV』は指向性が一方向のみで「人気」は作るがファンの「コア層」を形成するツールではなかった。

そして【電波媒体】が「現代芸人」の認知浸透度ツールとしてほぼ独占していた時代は【ラジオ】が唯一のファンの「コア層」を形成する ツールとして存在していた。
いわゆる「固いファンのコア層を形成し一発屋を逃れるためにラジオを利用」していた。 もちろんラジオでもコアを形成できなかった現代芸人は【図らずも】ではあるが。
よく識者の中に昨今の【ネット媒体】と電波媒体である【ラジオ】がファンの「コア層」を形成していた時代とを同一視して語る論調を見受けたりするが 実は全く似て非なるモノだ。
何故か?
それは以下のモデルを確認すれば一目瞭然で

ネットの場合には、電波のラジオ時代と異なり
「ファンの形成過程」と「ファンのリレーション」ベクトルが異なる為に総じて「コア層」が強く固まる傾向があり、
結果として認知度の媒体として影響力も大きくなる。
かって【電波媒体】独占時代には提供側が仕掛けを打ち、人員を割いて資金を投入し紙媒体への宣伝やら業界への根回し 「ファンクラブ」等というクローズ環境でのコアファンの維持を図り人気を下支えしていた構図から
【ネットとクロス】の時代に入って提供側が莫大なリソースを使い行っていた 一連の動作をファン「コア層」を上手く形成出来れば彼らが無給の無休で行ってくれるのだ。
以下に「稲垣早希」さんの場合と対比して検証すると
- 「集団化」-->
見識のないファン同士が対象者のファンという共通項で結びつき、
さまざまなレべルでの自発的な集団ができ確認できることで固まっていく
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「情報収集」-->
コアなファン層が電波やネットに分散している情報を収集し、閲覧しやすいように加工されそれらが蓄積する。
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「プラス評価とDB化」-->
その二次データーを牽引し各々の新しい見方や評論活動を行い肯定評価のデーターベースを形成する。
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「新規ファン獲得」-->
オープンな為にその『情報』に触れた新しいファンを新規獲得する。
従って、ネットとクロスしてきた時代では「タレント」マネジメントにおける「コア層」構築を如何にするかという戦術が重要なポイントになってくるようである。
またネット時代は、情報の集積パターンも変えていき、提供側からの一方的なコントロールが効かなくなってきている。
ネットによって不特定多数の横との繋がりが出来た事で「アーリーマジョリティ」階層以上は、論の動きを個人で把握できるようになり旧世界のマネジメントで有効であった 「売れる!売れてる!」という先導が見破られる世界になった。という事のようだ。
「デジタルデバイド」が取り除かれていくであろう未来においては益々、この傾向は強くなっていくものと推測できるわけです。

つまり提供側の仕掛けが全面にくると、情報を持ったイノベーター以下の層に検証され「世論形成」を作りにくくなってきているだけでなく逆に反発されマイナス効果も生むようになってきている。
では逆に、このネットとクロス時代はどういう仕掛けの戦術が成功しているかのか?
考察していると、
成功しているマネジメント側の仕掛けは【ピックアップ】からの【フォロー】型へフレームを流し込む形式になってきていて
AKBについては以前にも推察を述べた、個別ではなく集団としての人気が先行しているグループだが戦術は、パターン化されている事が多くあり、 仕掛けは【ピックアップ】からの【フォロー】型方式が徹底されている事がよくわかる。
例えば
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「握手券」なども昔からあった戦術だが、それを【ピックアップ】して「ベース」にしながらコアファン層の多く「握手」したいという心理を【フォロー】し何種類も商品を買わせる
【個別握手会】
- 「指名ナンバーワン」なども完全にキャバクラやホストが使う戦術だが、そういったファンの心理を上手く【ピックアップ】してコアファン層の「応援」したいという心理を【フォロー】し何枚も商品を買わせる 【選抜総選挙】
【AKB商法】と言われる仕掛けは、
オイちゃんのような【AKB】に何の感情も無い層からは【無理筋】に見えるが、実はそうではなく
「コア層」の深層心理を上手く【ピックアップ】して そこに【フォロー】しながら「儲かりフレーム」を流し込む
ネット時代に適した巧みな手法となっている。
ただ、漫才ブームなどに見られたパターンと同じく大量に広告宣伝をかけて【熱量】をあのレベルで煽り過ぎると冷めるのも早いと推察するのは容易だが、現在の【AKB】はグループとしての集団的価値だけなので≪なので特に誰が抜けても影響は少ない。≫
冷める事を見越して個別人員の取り換えをスムーズにするなど 常に中身を新鮮に保ちグループとして提供できる様々なシステムを考案し運営されている。≪実際に運営側は、そういう割り切った上手い使い捨てマネジメントをしている。≫
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