2009_05_31_[SUN]

『ネット媒体』が『電波媒体』とクロスしてきている現在を【現代芸人】の現象から捉えディスプレイの向こう側から適当に考察する。
奇才【現代芸人】シリーズ。【現象としての鳥居みゆき】に続き第二弾【通常型ウメ研究所--サブ・テキスト】。
【独自の世界観】と【キレのあるズレ】で見るものを笑いの【物悲しさ】世界へいざなう、 もうヒトリの奇才女芸人【ウメ】。 常に玄人ウケする一見しただけでは見抜けない奇才女コント師の放つ練りこまれたハイクオリティ「F芸」(フリップ芸)を【通ウメ所】が勝手に分析と適当な考察する。 今回は、 【通常型ウメ】さんの【エンタの天使】版でのF芸『小っさい(つ)』のネタからみえる【TV演芸】の世界です。 【通常型ウメ研究所--シリーズ】--目次-- -----ウメのF芸『小っさい(つ)』の編集で味わう【TV演芸】の世界観。
【通常型ウメ研究所--過去エントリー】 --目次-- -----奇才・女芸人『ウメ』の「紙コント」を味わう。
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F芸『小っさい(つ)』

【エンタの天使】---F芸『小っさい(つ)』≪期間限定のようですが2009年05/31現在は無料で閲覧できます≫
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『小っさい(つ)』は「めっちゃPOP」でTV演芸用
![]() うわっ。【ウメ】さん手数打ってきてるYO!≪3分、長くて5分など時間枠の厳しいTV演芸では手数をとにかく詰め込む事がネタ勝負では必須である事がサンキュータツオさん(以後、Sタツオ)の『手数論』で実証されている。≫ それも、『小っさい(つ)』以前のエントリー◆最後は【TV演芸】で落とす場合。で書いた 最後は【POP】なベタでサゲSU!つまり、完全な「TV演芸」仕上げです。 ![]() うっ、う・売れる気まんまんや。当たり前やろうけども。 ------- でも、あいかわらず【自分のブログでエンタの天使の宣伝もしない】【ウメ】さん。 いや、ある意味すごい。ありえへんもん。 モンスター級のハイクオリティなズレから繰出す「ネタ」を生産する芸人【ウメ】さん。 しかしながら「売れるため」には何よりも大切な演出戦略にはメッチャ無頓着な【ウメ】さん。 才能がありながら転がり死んでいったあまたの芸術家達と非常に類似点多し【ウメ】さん。 ブログを開設しているのに新規ファンを増やす為の顧客管理、固定ファンの大多数が見ているであろう日記の方ではメディア報告をしない。 マジ無頼派。 ------- スゲー高い技術を持ちながらマネジメントが苦手だから大手の下請けで「ネジ」を作り続ける鉄工所のようだ。 ココが、まず面白かったのです。 |
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『小っさい(つ)』の第4層「図式化モデル」
![]() 『フリップ』++(「フリ」->(「ボキャ+変換」->ズレ(「ボケ」or「突込み」)))×* の「2コマ」を使った「ショート」の「繰り返し」となります。 チョット具体的に見てみましょう。
このショート形式の繰り返しというネタ【TV演芸】を意識した「手数」で畳み込んでいきます。 |
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『小っさい(つ)』17章の「フリ」構成とカット部分
![]() ![]() 今日はですね、この小っさい(つ)をご紹介したいと思います。
F芸『小っさい(つ)』の構成は 【36ページ36コマ】--> 【2コマショートの17章編成】--> 【全体02分15秒(ネタ完全02分15秒)】 ≪1コマ約3.75秒(1章約7.94秒)≫ 画像の(05)(06)(16)章はオンエアカット部分。 |
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『小っさい(つ)』3つのカット部分から見る【TV演芸】
![]() 具体的には(05)(06)(16)章はオンエアでカットされて放映されていました。 カットの手前でズームが入りますが普通にみたら編集部分の継ぎ目がネタとのつながりに全く違和感が無いのでオイチャンみたいに全てのネタを構成メインに見ているっていう 特殊な視聴者しか気づかないとは思いますが。やっぱプロの編集マンって凄いなぁ。って変なトコで感心してしまいましたが、ポイントはソコではなく。 この【カット部分】から【TV演芸】の製作側が何を求めて何を省こうとしているのか。が見えてくるはずなのでそれを考察していきましょう。 これを研究する事は【TV演芸】というモノの仕組み本質を探るヒントにもなると思います。 ------- まずTV側が編集でカットする理由は【時間的制限】が大前提としてあり、製作側は尚且つ 【良質で視聴率の取れる番組】を念頭に編集していくはずです。 つまり、逆算すれば【番組とってイレギュラ】の高い順序でカットされるという事です。 ただ、プロの編集マンが作っているので「エンタの天使」のオンエア版を何度か見なおしても決定的に不自然な継ぎ目が無く、少ない可能性で (01)演者≪この場合、ウメさん≫が事前にネタをこの部分だけ切った。又は、(02)ネタ見せ後にTV局側からの指摘で切った事も推測できますが、 今回は、編集でカットされた事を前提に考察します。 では、考察を含めて「ネタ見せ」版の各当場所を再度「フリ」オチ付きで見てみます。
(05)章
こういう編集のカットから切り込んで【TV演芸】を見つめると、違った世界が見えてくるので楽しいです。
(06)章
(16)章
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『小っさい(つ)』と「紙コント」の2つの相違点
![]() (01)ショートを連続して笑いを作っていく-->従来の【通常型ウメ】さんのストーリーで落としていく「紙コント」タイプでなく、 ネタの【TV演芸】を完全に意識した手数を詰め込むタイプのF芸です。当然、【通常型ウメ】さんはプロの芸人さんなので この作風の変化を見れば相当、現在におけるネタの【TV演芸】を研究してきているのがわかります。 ------- ◆まず、(01)ショートを連続して笑いを作っていくというのは、現在のネタの【TV演芸】では必須条項となりつつあります。 長い「フリ」があって溜めて「オチ」というネタがウケなくなってきている。という変化です。 具体的には、漫才の傾向を【Sタツオ】さんのブログで実際の文字起こしから「フリ」に対して キッチリ「ウケ」が入って「返し」でなく、そのまま「返し」ていたりという細かい変化を実証されているような現象です。 ピンの世界もネタの【TV演芸】の世界では「フリ」があって溜めて「オチ」は視聴者が待てなくなってきています。 今年のR-1も優勝は単発「ショートを連続」でしたね。 ------- ◆つまり、潮流として ネタの【TV演芸】は、ピンもコンビも(「フリ」->「オチ」)×* のように単発を連続して3分間続けるという競技に変化してきている。という事です。 F芸の代名詞のような最近の「バカリズム」さんも 文字起こしして考察すると「オチ」までの時間がドンドン短くなってきていて ネタの【TV演芸】ではリズムよく基本「ショートを連続」≪昔は溜めても多かった≫を多用していますが、プロですから自分のカタチに固執するのではなく 時流に乗れないとダメという事をわかっているのでしょう。 ------- ◆【通常型ウメ】さんも 同じ2分程度の「紙コント」『お礼』は、 【9ページ27コマ】-->【本筋3本+横筋1本の4章編成】-->【全体01分54秒(ネタ01分46秒)】≪1コマ約3.92秒≫で 最初の本筋1章を約32秒かけてオトシますが、 今回、【通常型ウメ】さんの『小っさい(つ)』は、 【36ページ36コマ】--> 【2コマショートの17章編成】--> 【全体02分15秒(ネタ完全02分15秒)】 ≪1コマ約3.75秒(1章約7.94秒)≫で 1章を約7.94秒という高速で17本連続オトシなのを比較すればよくわかると思います。 4倍以上の密度で1本をドンドン「オトシ」ていきます。 ------- ◆(02)見せ方だけを意識して作っていくという部分も「紙コント」で見せた【道徳観念】や善悪の【二律背反】からなる 深いテーマ性≪この部分がシュールに繋がっていた≫をおもいきってバッサリと無くし、 今回の【通常型ウメ】さんのF芸『小っさい(つ)』も相変わらずキレの良いズレ「ボケ」ですが、 見せ方としては 「紙コント」で使ってた中規模のストーリーネタの中に笑いを入れ込んでいくドーーン、ドーーーンという 大型爆弾手法でなく 道徳観念やテーマ性を殆ど感じさせない無機質なPOPショートを連続でドバドバドバという絨毯爆撃的に見せていきます。 それもサゲが戻り出オチの「ベタ」をぶら下げるという。 ナンセンスな 【TV演芸】の大正解パターンです。 |
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『小っさい(つ)』から見える2つの進行技法
![]() (01)笑いアプローチポイントを変化させていく--> ネタ構造は単発「ショート」を連続してズレ「ボケ」で落としていくネタなのですが、 全体のオチへ向かって「ズレ」のポイントが変わっていきます。大学生ノリの芸人さんと【通常型ウメ】さんのようなプロの芸人さんの中でも明らかにクオリティの高いネタを作ってくる芸人さんとの 違いが細部の見えにくい部分で、これは絵画鑑賞でもよく指摘されるポイントなんだけども「引き込み」の為の手法。 ネタで言う進行技法を考察する。 ------- ◆まず、(01)笑いアプローチポイントを変化させていくというのは、 文字起こしで構造分析したときにクオリティの高い作品を作っている プロの芸人さん全てに共通している技法で、ネタを始めた導入部では緩めの「ボケ」から入っていき 山をいくつか作り、後半に一気に畳み込む。というように よーく考察すると同じように見えるショートの繰り返しも アプローチポイントを様々な手法で変化させるなどして強弱を付けている事がわかる。 大学生ノリの芸人さんはコレが総じて力の入れ具合が平坦なのも特徴。 たぶん、これは理論でやっているのではなくて、センスや訓練で身に付いたものだと思うが玄人ウケしてるとされる芸人さん全てに共通している。 ------- ◆(02)「めくり」スピードを変化させていくというのは、 ネタを始めた導入部では観客に合わせるように「ゆっくり」としたスピードから入っていき 観客がネタの設定に馴染んできた中盤からスピードを上げ、後半に一気に畳み込む。というように よーく考察すると同じように見えるショートの繰り返しも フリップの「めくり」スピードにも強弱を付けている事がわかる。 たぶん、これも理論でやっているのではなくて、センスや訓練の場数で身に付いたものだと思うが玄人ウケしてるとされる芸人さん全てにやはり共通している。 ------- ◆ちょうどこれって名人の「釣り」に似てる。 ネタをリリースして反応があってもすぐには引き上げないで魚が針を飲み込むまで力を溜め込み、食い込んでから一気に全力で引き上げる。というような変化のイメージだ。 具体的には、『小っさい(つ)』を見直してみればわかるが、ネタをリリースした導入期のズレ「ボケ」は、お客さんに針を先ずは飲み込ませないといけないから 08章の「お酒は飲んでません」まではズレの角度も小さく、比較的スピードも緩め。 再度、意識しながら見直すと 09章の「お金」の中盤からズレの角度も大きくなり、テンポを上げてリズムを作りながら後半へ繋がっていくのがわかると思います。 オンエア版を見れる人は、コチラを見た方がわかりやすいですが08章ぐらいを境に完全に観客へ針が食い込み【ウメ】ワールドへ引き込まれ 「フリ」->「オチ」の「オチ」で笑いがドンドン転がって大きくなっていくのがわかる。 笑い声を付け足しで入れていたとしても、実際には同じ結果になってたと思う。 アプローチポイントとめくりスピードを変化させながら観客を引き込む。これ言うのは簡単。実際にコレをやれるのはとうぜん本物のプロだけ。 |
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『小っさい(つ)』2つのズレ「ボケ」設定方法
![]() (01)「ズレ」ポイント前半は「ボキャ+変換」--> ノーマルに音感で「ズレ」を作っていきます【通常型ウメ】さんのようなクオリティの高い作品をみると笑いを膨らます為に、よく観察しないとわからない 仕掛けをガシガシ詰め込んできています。 今回は「ズレ」ポイントに絞って見てます。 ------- ◆(01)「ズレ」ポイント前半は「ボキャ+変換」というのは、 ネタを始めた導入部では、音感でいわゆる『ボキャぶる』という変化を見せるズレ「ボケ」から初めます。 この前半は、全体構成で後半に「ボキャ」->「意味」変換の比重が増してズレが大きくなる「フリ」にもなっています。 ネタのリリース時に観客が『小っさい(つ)』のシステムを認識しやすいように 初めは頭でイメージしやすいリアル社会の小さな「ボキャ+変換」から意図的にゆっくり入っていきます。 ------- ◆(02)「ズレ」ポイント後半はボキャをベースに「意味+変換」というのは、 ズレ「ボケ」の「オチ」部分が後半は、「ボキャ」->「意味」変換へ変わって「ズレ」ポイントを変えるという演出で連続オチのネタでありがちな 観客をダレさせない工夫がさなされています。 観客に針が食い込んだ後半には、この「ズレ」ポイントを「意味」変換へおこないパラレル志向へ向かうのでズレの幅が大きくなって畳み込むカタチになっています。 具体的には最終のサゲへ向かう「三角」あたりから独立した「意味」変換に変わっているのがわかります。 |
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あとがき
![]() 演者の皆さん、どの方も面白いです。 ただ、 ネタのクオリティだけに着目すればはオンエア版でも、 無料で現在配信されている『ネタ完全版』も 演者の中では【ウメ】さんが群を抜いて高かったのはポテンシャルの差だから仕方ないと思います。≪好き嫌いは別にして≫ ネタの『着眼点』 ボケ「ズレ」の『展開力』 後半に畳み掛ける『構成力』 【通常型ウメ】さん。間違いなく抜けてます。 大昔からあらゆる分野でコレって人気とは正比例はしないですけども。 -------- ◆今回のF芸『小っさい(つ)』 上手いし面白い。 でもやっぱりね、個人的には【鳥居みゆき】さんはショートでなく彼女しかできない自らの内なるものを取り出し吐露する『演劇コント』 ≪去年は400枚が5分とかでソールドアウトして単独のチケットが取れなかったけど≫だけが最高なように、 ヤッパリ【ウメ】さんの持つ【道徳観念】や【ちょいサディズム】善悪の【二律背反】世界観からしか絶対作り出せない【マイナー調】で語られる『紙コント』の方が好きですね。 レッドカーペットとか、エンタとかの ネタの【TV演芸】的には、今回のF芸の方が一般的「ウケ」は絶対良い筈だから売れるまではこっちを量産していくべきだろうけど。 ------- ◆【TV演芸】にあわせた武器は必要。 当然、【ウメ】さんも【鳥居みゆき】さんの『マサコのショート』に位置するネタの【TV演芸】に対応させた『小っさい(つ)』のような武器は必要だけど、 それは器用でレベルの高いプロの芸人さんなら同じような角度からズレ「ボケ」するF芸作品は作れるはずで創作料理のような絶対性は無いかわりに、手軽で旨いモスのバガーみたいな。 マクドじゃなくてモス。 美味しいファーストフード。 ------- ◆F芸『小っさい(つ)』 は割切り。 もちろん、【鳥居みゆき】さんが芸人として本当にやりたかったのであろう大きい箱での単独やDVDとして作品を後世に残すという作業は【TV演芸】での『マサコのショート』があって可能だったわけだから プロとして演じる場所によって変えていくのはあたりまえだし。もちろんファーストフードが悪いという事じゃなく。 逆に、【TV演芸】で売れるためには当然、時流に乗ることも必要不可欠。 【ネタ】も【フリートーク】もそれなりにこなさないと一般には伝播していかないだろうし。 つまり、【割切り】と【使い分け】なんだろうなぁ。勉強なるなぁ。 自分自身が行う【セルフマネジメント】なんだなぁ。と本当に考察から学ぶ事は多い。 ------- ◆今回のF芸『小っさい(つ)』を鑑賞して同じように【ウメ】さんにとってF芸でも 『紙コント』こそが普遍性を持つ作品である事を再認識した。 システムやガワを真似ても絶対にあの【ウメ】さん特有の 「物悲しげな笑い」は【ウメ】さんの『紙コント』しか作りだせない作品だという事は長期で芸人をされるなら最も重要で。 世の中で自分しかできない芸があって、それが代名詞としてあるってのは本当に凄い事。 同じ絵柄を見せてズレ「ボケ」を連続していくって芸風は見た事あるけども、 『ストーリーに落とし込みながらミドルで違った展開を逆さまからも見せる』っていう技法は恐らく初めてだろうしそれよりも、 そうじゃなくて 技法は模倣できるけども 【ウメ】さんしか持っていない妙な道徳観念やマイナー調の語りから繰出される『物悲しげな笑い』は絶対的に彼女しか作り出せない。 それが奇才【ウメ】ワールド。 現在は、セルフマネジメントも含めて上手く行ってないので多くの人に全く伝わっていないけども。 ------- ◆実際にスケッチブックに絵を描き、文字を起こして自分で【ウメ】さんと同じように実演したネタを録画してどういう感じに見えるかやってみたらわかった。 実際やってみるとわかるけどあの何気なしにやってる 「めくり」に案外と技術がいるなぁ。とか机上では見えないいろんな事がわかったんだけど、それは長くなるので又別のエントリーで。 とにかく真似ても、あの独特の匂いが出ないんだよね。 本人はあまり気づいてないのかもしんないけども。 そんな完全オリジナリティな芸人は、本当に数えるほどしかいないからね。 そして、【オンリーワンでナンバーワン】の芸域を持っているというココが実は【ウメ】さんの最大の強み。≪生かしてないけども≫ また、どんな世界のどんな分野でもコアなファンって言うのは『唯一代替が利かない事』を理由とする場合が多いからね。 だからこそ強み。 ------- ◆とにかく演芸好きなオイチャンからすれば、どんなカタチでもイイので売れて早く【紙コント集DVD】を出してください。と願う。マジで。 まぁ、でもセルフマネジメントを含めて自分のコアなファンを広げていくという芸人にとって大切な活動が上手くいっていないから 【ウメ】さんの作品の凄さとかオリジナティとかオモシロが殆ど伝播していないので 現時点で、DVDとか出しても バカバカ売れるとはもちろん贔屓目に見ても思わないけども。 完全に スゲー高い技術を持ちながらマネジメントが苦手だから大手の下請けで「ネジ」を作り続ける鉄工所だし。 いくらどんなすばらしい技術を持ってても普通の人はネジ屋でネックレスを買おうとは、おもわないからね。 殆どの人は、ネックレスの品質じゃなくてネックレスのイメージを買っているわけだから。 ------- ◆マネジメント能力がないと人気がでないのでモンスターは単なる「モンスター」だ。 特に、ネットと電波などがクロスしてきている現在、本当にあらゆる階層でのマネジメント能力がますます重要になってくるだろうから 「モンスター」といえど売れっ子「モンスター」になるのは大変な時代だ。 なんせ、めちゃくちゃ芸人さんも多いし。 しかも、もちろんアホじゃないから【ウメ】さんとかのレベルの芸人さんにネタで素人のオイチャンが勝つのは100%無理なのは そんなのはわかってる。 でもね実際、現代芸人の徒弟制度が崩壊し、だれもがネットを使ってお笑いイベントを催せるようになった副作用で、ライブを見に行ったり、動画を見たりしてると 『オマエには、関西人のオモシロ素人として絶対に勝てる!』っていうぐらいの自称芸人さんもいたりと、 玉石、びっくりするぐらい大量にピンキリな芸人さんだ。 マネジメント能力がない単なる「モンスター」だとこういう素人抜けしていないレベルの芸人さんともゲリラ戦をやらされるわけで大変なカオス。 面白いって言っていいのかわからないけども、年に何回かそういった40人程度のライブを見に行くとね。 明らかにネタのクオリティでは勝ってるのに人気がない芸人さんが、人気だけはある女芸人さんに観客投票で負けてバツゲーム。 面白くない烙印押されるみたいな。 なんか、うわーー。カオスだーー。って逆に面白い。 ------- ◆猫も杓子も芸人さんになれる時代。 チャネル対策も複雑化してメディアによりインカムや著作権管理も大きく変わってくるから、ここは捨ててここから拾う。 みたいな芸人の特性に合わせてマネジメントできないと出てこれないのはハッキリしてきてるしな。 だけど大手じゃないところは、それを芸人本人が分析しセルフマネジメントしていかないといけないわけで。 【ウメ】さん、思いっきり苦手そうだしな。そういうの。 大変だ。 とりあえず、R-1とか、ネタの【TV演芸】用にカスタナイズした『小っさい(つ)』みたいなハイクオリティ作品を 多く生産してもらって名前を売って紙コントのDVDを出してもらう。と。 ------- ◆でも【でっぱり】とかの傑作「紙コント」がDVDで見れないって納得いかへんもんなぁ。 『鼻が「し」になってる』で静かにして「しー」で一石二鳥やで? 何このズレ「ボケ」に驚異的な展開力。「才」だけは尋常じゃないでマジでハンパないで。 いや、逆になぜ多くの人がこのネタの展開力の凄さにもっと多くの人が気づいてないのか?≪まぁ答えは簡単でメディア戦略が失敗しているから目に触れる機会が少ない為等の伝播不足なんだろけども。≫ もちろん、天狗の鼻と地面が出っ張り括りとかもそうだけど、 文字起こしして構造分解したら、物凄い練りこんであるし。 とうぜん【ウメ】さんの世界にある4つの特徴も全部はいっとる。物悲しげで普遍的だからアンデルセンやグリムのように何回見ても面白いし。 赤字覚悟でも出してくれへんかなぁ。 DVDで、全部ゆっくり見たいんや!DVD!、DVD!,DVD。 |
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