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2009-05-08

ウメの紙コント『お礼』で味わう「マイナー調」旋律。 (u003-010) --2009_05_08_[FRI] --【通常型ウメ研究所--サブ・テキスト】



2009_05_08_[FRI]

【通常型ウメ研究所--サブ・テキスト】

『ネット媒体』が『電波媒体』とクロスしてきている現在を【現代芸人】の現象から捉えディスプレイの向こう側から適当に考察する。 奇才【現代芸人】シリーズ。【現象としての鳥居みゆき】に続き第二弾【通常型ウメ研究所--サブ・テキスト】。

【独自の世界観】と【キレのあるズレ】で見るものを笑いの【物悲しさ】世界へいざなう、 もうヒトリの奇才女芸人【ウメ】。

常に玄人ウケする一見しただけでは見抜けない奇才女コント師の放つ練りこまれたハイクオリティ「紙コント」を【通ウメ所】が勝手に分析と適当な考察する。

今回は、 【通常型ウメ】さんの【TV LIFE】版での紙コント『お礼』 作者よりも詳しき解説エントリー。




ウメの紙コント『お礼』で味わう「マイナー調」旋律。



【動画へ】

まずは、文字を起こしながらポイントを見ていきましょう。

ウメです。よろしくお願いします。

紙コントやります。


    ------◆本筋01<順送り>≪設定はパラレル≫ 宇宙人に人間が礼儀正しい「お礼」をしないの章。

    リアル世界では宇宙人が人間を無理やりUFOに乗せるところを、逆に人間から宇宙人に頼んで UFOに乗せてもらうという「パラレル設定」の妙での笑い。

    宇宙人と人間の『礼儀感覚』が「位置反転」したうえで 「ズレ」を起こした笑い。

    結局は、初期の「パラレル設定」でなく宇宙人に無理やり連れて行かれそうになるリアル世界に 落ち着く「振り出し」オチ。

  1. 紙コント「お礼」

  2. うわー。UFOだ。UFOだ。

  3. 「どうだったUFOは?」

    んーー、疲れた。

    「おい、ちゃんと無理やり乗ったんだからお礼を言いなさい。」

  4. お礼に歌と踊りを。

  5. 「いらない。」

  6. じゃぁ。ハーモニカを。

    「いらない。」

  7. 「ちゃんと頭を下げて『ありがとうございます』って言いなさい。」

  8. 「ちょっと、礼儀を教えるからコイ。」


    ------◆本筋02<順送り>≪設定はリアル≫ ボクシングの章。

    本筋01で「ハーモニカ」設定したものが視聴者側の脳に残っている為に「マウスピース」で 「キプロクオ」を起こした笑い。

    突っ込んでいるように見える絵柄の『ページ(08)』に対して合わせていく 「ベタ」オチ。

  9. 紙コント「お礼」

  10. 挑戦者の入場です。

  11. 青コーナー『山田』

  12. わーー。わーー。

  13. 「おい。早くやれ。」

  14. 「ちょっと、そのマウスピースはデカくないか?」

  15. よし。ファイト!ファイト!

  16. 早く戦え。


    ------◆本筋03<順送り>≪設定はリアル≫ 転校生の章。

    先生を中心とする転校生を迎える学校側の形式調で少し冷めた対応と、転校生との熱い温度差 「ズレ」を起こした笑い。

    特技を披露しようとする転校生に先生が制止する 「反復」を使った 「ベタ」オチ。

  17. 紙コント「お礼」

  18. おはようございまーす。

  19. 「今日はみんなに転校生を紹介します。」

  20. 「山田君です。」

    山田です。特技を披露しまーす。

  21. 「はい。みんな。みんな見てあげて。みんなー。」

  22. 「うん。山田君、もういいよ。」

  23. 「はい席について。」

    じゃー手品をします。

  24. 「もういいって。」


    ------◆横筋01<逆送り>≪設定はリアルのみ≫ 形式的に全体の締めに「ページ絵柄」のベタで落としているだけでネタ的には本筋03が最終章。

  25. 紙コント「お礼」

  26. ドーン。あー。

  27. あっ。どうもすみません。

ありがとうございました。

以上ですね。

紙コント「お礼」の構成は 【9ページ27コマ】-->【本筋3本+横筋1本の4章編成】-->【全体01分54秒(ネタ01分46秒)】≪1コマ約3.92秒≫

本筋3本が連続で入って最後に横筋1本で締めています。少し珍しいパターン。



----通常型ウメの【マイナー調】



【ウメ】さんの「紙コント」では【ちょいサディズム】を全体に通して与えることで【物悲しさ】を演出しています。 いわゆる【マイナー調】です。それも『イ短調系』と『ニ短調系』が多いです。 これは【通常型ウメ】さんが持つ性格である「アンチノミー」≪二律背反≫に起因すると『通常ウメ研究界』では言われています。

お笑いのテクニックを簡単に説明しておきます。 この概念は【ウメ】さん攻略では必須となりますから『通ウメ研』に入所希望の方はバッチリ予習をしておきましょう。
通常型ウメの【マイナー調】とは、通常型ウメの持つ 『二律背反』『世界』に対し『相反を作り出す』という事になります。
「お礼」本筋03で言うと不安定さの象徴である転校生「山田君」を設定。それによって引き起こされる頑張って馴染もうとする『熱い』転校生側と、 日常の連続してきた一部でしかない『冷めた』学校側という『相反』する対極を『世界』の中で構築。

演出で教師側から【ちょいサディズム】を 少し強く描くに事により「転校生の空回り感」が強調され「ズレ笑い」に【物悲しさ】が作り出されています。

図にすると



こういう感じになります。 そしてこういう【通常型ウメ】さん特有の【物悲しさ】を漂わせる笑いを最初に発見した【ウメ技研】では 通常型ウメの【マイナー調】などとよんでいるようです。

【通常型ウメ】さんは「お礼」本筋03転校生の章のような一般的に弱者側であるキャラを違う側面から見せる構成≪位置反転≫から【ちょいサディズム】を持った小さな攻撃性で演出するという手法をよく取られます。



----『通常ウメで胸キュ』の正体



まずは次にあげるコマ本筋03転校生 の22から24コマ目までを見てみましょう
「うん。山田君、もういいよ。」

「はい席について。」

じゃー手品をします。

「もういいって。」

と、設定弱者である「山田君」の純真性をKYで相反させている演出をし、状況セリフも殆ど語りませんが巧みな演出術で視聴者にはその物語のバックグラウンドを感じさせ【物悲しさ】の中に笑いを作ることに成功しています。 少ない言葉で本当に巧みな奇才ストーリーテラーぶりです。 このあたりが【通常型ウメ】さんが雰囲気は「朴訥ほんわり」地味なのに2007年のR1は決勝、2008、2009も準決という玄人、 プロの評論家などに軒並みネタの評価が高いという理由が見えてきます。

つまり本来オチコマで省略された部分を再現すると こうなります。

転校生「山田君」は学校で気に入られようと必死です。 ひょっとしたら親の都合で転校が多いのかもしれません。苛められてきたのかもしれません。それを解消するための特技であり、 「山田君」は特技であるハーモニカを披露するのですが、どうやら反応は良くないようです。執拗に頑張ろうとする「山田君」 に対して先生が止めに入ります。つまりこの時点でクラスメイトは冷めているわけです。もし「山田君」のハーモニカで盛り上がっていたら 先生がああいう口調で制止はしないはずです。そしていよいよテンパッテきた転校生の「山田君」は手品をしようとするも 益々サムイ現象になることを見越した先生は強めに静止します。「山田君」は心の中で叫びます。『もう、仲間はずれはいやなんだ。』

これが、このオチコマに詰め込まれているシナリオです。 こういった【マイナー調】ドラマが見えてくるウメさんの紙コントの【物悲しさ】笑いの秘密はそういう 見えない部分のバックグラウンド設定から作られるのです。

そして、心の襞が敏感な人達はこのコマにこの 「転校生・山田君」の語られない【ちょいサディズム】を土台とした【マイナー調】シナリオを見出し 『胸がキュ』と締め付けられる不思議な現象を起こします。しかし、この現象には先ほど説明したようにちゃんとした理由がありますからこれは魔法でも魔術でもありませんので心配は無用です。 いわば心の襞で感じるモスキート音への反応 のようなものです。

この現象を【通ウメ研】では『通常ウメ紙で胸キュ化現象』(通称:ウメ紙胸キュ)と呼び日本国民の3パーセント、特に13歳から46歳までの男女は14.3パーセントもの人がこの症状に罹る可能性を指摘しています。 特に感性の襞が敏感な人ほどこの『ウメ紙胸キュ』傾向が強まると『通常ウメ研究界』では言われています。

単純計算で三百六十万人の人が【ウメ紙胸キュ】に罹りますが、大半の国民は心の襞が枯れており転校生「山田君」の叫びはきこえません。



----紙コント「お礼」の見所と味わい



高度な鑑賞として、 今回は【ウメ】さんの「アンチノミー」からくる【マイナー調】 を感じて見えない空間から 転校生「山田君」の叫びを聞いて欲しいと思います。

「アンチノミー」は【通常型ウメ】さんが書かれているブログなどを読むと随所にその傾向が現れてきます。 特に顕著に出てくるのが「小さなもの」「幼いもの」に向き合った時であり、 【通常型ウメ】さんの文面からは、保護衝動をバックグラウンドとした『愛』や『あこがれ』を持つと同時に、 相反するであろう『恐れ』や『危険』という感情に内在する小さな攻撃性≪ウメ作品に内紛される「ちょいサディズム」の因子となっている≫も 読み取れます。

【通常型ウメ研究所】では、「アンチノミー」な性質が『先天的』か『後天的』なのかはまだデータ不足のために判定はできていませんが 発見観察はしております。

とうぜんプロの芸人さんが作るネタは自分の分身でもあるわけですから作品にもその影響が反映する事になります。【ウメ】さんの「紙コント」には 「小さなもの」「幼いもの」など弱きものにもその反転した「アンチノミー」が現れて【ちょいサディズム】と変化して 【マイナー調】である「牛を売ることで生活が楽になる陽気さと同時に起こっている荷馬車にドナドナと揺られる牛達の物悲しさ」を 朴訥なセリフ廻しと共に演出します。

これが他の芸人さんには作り出せない【ウメ】さんだけが持つ全作品を通して統一された【独自の世界観】を構築し鋭敏な心の襞達を振幅させています。

ただ先ほど説明した理由をよく知らない国民が多いため巷では【ウメ】さんの作品だけが視聴後になんともいえない『胸がキュ』と締め付けられるような不思議な感覚になるや、時に「ウメは魔女だ。通常版のウメはそれを隠しているバージョンに違いない。」とか言っているのです。

これらが『ウメ紙胸キュ』と呼ばれる現象のカラクリですが我々『通常ウメ研究員』も 研究の成果により体内に【ウメ機関】が醸成される事で「劣化版ウメの紙コント」の生成は成功するも視聴者へ『胸がキュ』の効果はナカナカ生みだせていません。

見所と味わいを踏まえた上で-->紙コント「お礼」動画を見る



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