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2009-05-06

ウメの紙コント『スペシャル』 で味わう「ズレ」構造。(u001-010)--2009_05_06_[WED] -- 【通常型ウメ研究所--サブ・テキスト】



2009_05_06_[WED]

【通常型ウメ研究所--サブ・テキスト】

『ネット媒体』が『電波媒体』とクロスしてきている現在を【現代芸人】の現象から捉えディスプレイの向こう側から適当に考察する。 奇才【現代芸人】シリーズ。【現象としての鳥居みゆき】に続き第二弾【通常型ウメ研究所--サブ・テキスト】。

【独自の世界観】と【キレのあるズレ】で見るものを笑いの【物悲しさ】世界へいざなう、 もうヒトリの奇才女芸人【ウメ】。

常に玄人ウケする一見しただけでは見抜けない奇才女コント師の放つ練りこまれたハイクオリティ「紙コント」を【通ウメ所】が勝手に分析と適当な考察する。

今回は、 【通常型ウメ】さんの【TV LIFE】版での紙コント『スペシャル』 作者よりも詳しき解説エントリー。




ウメの紙コント『スペシャル』 で味わう「ズレ」構造。



【動画へ】

まずは、文字を起こしながらポイントを見ていきましょう。

ウメです。よろしくお願いします。

紙コントやります。


    ------◆本筋01<順送り>≪設定はリアルのみ≫ 髪の毛を伸ばしている事で苛めにあう息子に元気を付けようと母親が「花柄ボタン」を付けてあげるが その事でまた苛められる息子の章。

    母子愛と子供社会との「ズレ」を表現した笑い

  1. 紙コント「スペシャル」

  2. 坊主にしろ、坊主に。

    「やめてよ。やめてよ。」

  3. 「ただいま。」

    おかえり。どうしたの。

    「なんでもない。」

  4. 「これボタンが取れたからはめて。」

  5. どうしたんだろ。たかし。 元気がなーい。

  6. はい、これ。スペシャルにしといたからね。 元気を出しなさい。

  7. 「うわー、何このボタン。」

  8. おい、何そのボタン。

    「やめてよ。」


    ------◆横筋01<順送り>≪設定はリアルのみ≫

  9. 紙コント「スペシャル」

  10. ハイこの問題がわかる人?

    「はいはい。はいはい。」


    ------◆横筋02<順送り>≪設定はリアルのみ≫

  11. 紙コント「スペシャル」

  12. あっ、タクシーが来た。ちょっと。もう、横入りしないで。


    ------◆本筋02<順送り>≪設定はリアルのみ≫ 何かのスポーツが終わったあとにユニホーム交換をする章。

    本筋01との「カブセ」を強引に合わせていく事で起こる「天丼」笑い。 本筋01では「花柄ボタン」で悲しんだのに本筋02では「やったー。」 とわざと逆の感情に設定している。

    繰り返すことで2度目に本筋01のインスタンスが脳にバックグラウンドで張り付いて一種の擬似 「キプロクオ」が起こっているから笑いが醸成しやすくなっている。

  13. 紙コント「スペシャル」

  14. 試合終了ー。

  15. 「ありがとうございました。」

  16. 「このユニホームと交換してください。」

  17. 「あっ、あとサインもお願いします。」

  18. はい、どうぞ。

  19. 「やったー。」

  20. おい、ずるいぞ。


    ------◆本筋03<逆送り>≪設定はリアルと24コマ目からの薄いパラレル≫ 食後の会計時に財布が無い事に気づき店で働かされる章。

    無銭飲食で働かされている≪薄いパラレル≫のに状態を認識せずクレームを付ける小さな「ズレ」笑い。

    仲間に奢ってやろうという「優しさ」と、そんな自分を財布が無い事で見捨てた仲間の「非常さ」との「ズレ」笑いオチ。

  21. 紙コント「スペシャル」

  22. 「今日は僕が払います。」

    いや僕が払う。

    「イイって今日は。」

  23. 「アレ?財布が無い。」

  24. コレを着て働け。

  25. 「ちょっと小さいです。」

  26. 「あっ、なんかちょっと汚れています。」

    ちょっと来い。

  27. 「ごめんなさい。もう二度としません。」

  28. 「お前達のせいだぞ。」

ありがとうございました。

以上ですね。

紙コント「スペシャル」の構成は 【9ページ28コマ】-->【本筋3本+横筋2本の5章編成】-->【全体01分56秒(ネタ01分50秒)】≪1コマ約3.92秒≫

本筋3本とも設定が『リアル』での【ズレ笑い】をメインに構築されています、



----【基本構成】



【ウメ】さんの紙コントの【基本構成】は長めのコマで作る『本筋』を数本、数枚の短いコマで作る『横筋』を数本でできています。

『本筋』は様々なパターンを使ってきますが基本 『横筋』はページの絵柄に合わせた【あるあるネタ】系で、ブリッジは『タイトル文字』のページが利用されます。

口演に関しては、基本『鹿児島なまり?』の方言で行い、声色はシーンで二人以上設定されている場合は使い分けます。 使い分けの基本は【音声の高低差】です。高音は『ボケ系』や『男性』、低音は『突込み系』や『女性』が多く使われます。 また高音は『心の純粋性』が高い設定キャラにも利用されます。

ページのコマ送りに関しては「オチ」へ入る章だけが『逆送り』になる場合が多いです。

入りに関しては『ウメです。よろしくお願いします。』の後に両手を前にして5度から18度の首を中心としたお辞儀、『紙コントやります』でタイトルコール。

引きに関してはオチのあと両手を腿の体側にピッチリ付けて≪おしりに持っていく場合もある≫『どうもありがとうございました。』の声だしと同時に 70度から90度の直角お辞儀か、入りと同じ首だけお辞儀のどちらかではけます。



----【ズレ笑い】



まず、この紙コント「スペシャル」の中で使われている【ズレ笑い】というお笑いのテクニックを簡単に説明しておきます。 この概念は【通常型ウメ研究所】では共通認識のもとで必須となります。
【ズレ笑い】とは、 『同一要素』に対する『違う世界』の『変化の差』という事になります。
「スペシャル」本筋01で言うと「花柄のボタン」を付けてあげるという『同一要素』に対して 母親の世界では「元気になってくれる結果を期待」しますが子供の世界では「それでからかわれる結果」を生み出し 『違う世界』でのその『変化の差』に笑いが起こるわけです。

図にすると



こういう感じになります。またこの【ズレ笑い】は『環境や状況』に対して加えられる「ズレ」であったり 『言葉』の「ズレ」≪コレが一番単純でよく使われる用法≫など様々な種類がありますが総称して 【ズレの笑い】などとよんでいるようです。

そして【通常型ウメ】さんはこの【ズレ笑い】を様々な方法で高度に多用してきます。 【ラーメンズ】さんはもちろん【バカリズム】さん【ウメ】さん等のプロにも評価の高いプロのネタを分解して分析すると 基本的に笑いを作るポイントに何重も仕掛けを打った上で【ズレ】を入れ込んでくるので何度見ても新しい発見があって楽しかったりしますね。



----紙コント「スペシャル」の見所と味わい



実は【ウメ通し】な見方をすると、この作品の凄いところは【ズレ笑い】を【リアル】どうしで確実に起こしているところにあります。 そして、ここが実は【ウメ】さんの才能をビシバシ感じる部分です。

通常、【ズレ笑い】を作り出すには先ほどの図にもあるように『違う世界』の『変化の差』を見せることで起こる笑いですから 評価の高いプロの方の作品を見ても【リアル】同士ではなく一方を【パラレル】にしたり、【言葉】で大きく違いを見せるなど ズレの差を演出する場合が多いのですが【ウメ】さんは 『セットでなく発見だけで大きなズレ』を作っているわけです。

それに 大きな【ズレ笑い】が起こっているのに流れが自然でしょう?

一瞬、これって『あるあるネタ?』というぐらい流れが自然なのにこれは【ズレ笑い】なんですね。

実はコレって凄いことなんです。もし嘘だと思うなら【リアル】どうしで自然な流れを保ったまま大きな【ズレ笑い】を起こす作品を自分が作れるかやってみたらわかります。 この紙コント「スペシャル」レベルで幾らでもガンガン作れるなら貴方は今すぐ芸人になるべきです!

見所と味わいを踏まえた上で-->紙コント「スペシャル」動画を見る



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