※ $このブログでの--> { 現代芸能考察について覚書 } [ 2011-03-03 ]

@女芸人売れMG考察 = [ $稲垣早希{吉本}、$鳥居みゆき{サンミュ}、$いとうあさこ{マセキ}、 $おかもとまり{太田}、$イモトアヤコ{ナベ}、 ] [ 2011-02-09 ]

芸能IT政治トつ国下層


2009-05-02

鳥居みゆき現象から見える伝播の『パラダイムシフト』--2009_05_02_[SAT]



2009_05_02_[SAT]



【現象としての鳥居みゆき】



今回は【鳥居みゆき】さんの現象から見える伝播媒体の力構造の変化に注目し適当に考察する。



  1. 鳥居みゆき現象から見える伝播の『パラダイムシフト』





  1. 鳥居みゆき現象から見える伝播の『パラダイムシフト』





    ピン芸人の祭典2009-R-1で【鳥居みゆき】さんガッツリな演劇コント『コックリさん』を演じました。

    絶対的多数を占めるお茶の間のライトなお笑いファンは「ヒットエンドラン」のショートコント以外の 【鳥居みゆき】さんのネタに様々な感想をブログで綴っていた。

    が、しかし、お笑いを生業とする プロの芸人は違うコメントをしていた。

    なぜならば、プロの芸人さんはネタ作り時に他の芸人のネタもシビアに研究する≪親しい構成作家等と≫のであのような玄人目線で 「鳥居みゆきは、あんなキャラなのにコントの構成だけはシッカリしている。」 などと会見で突っ込まれる【鳥居みゆき】さんも画面の中にいたりした。
    もちろん、大多数であるお茶の間のライトなお笑いファンはその芸人が言った意味もよくわかってへんやろうけども。

    でも、それでええんや。書籍と違い 【TV】の本来性は思考停止で時間を潰せる事にあるんやからな。

    みんながみんな【TV】に対して裏側に見えるものを深読みする事を求めるなら【NHK教育】が視聴率で常にトップであるはずや。

    つまり、そうでないという事実が【TV】というものの本質をかたっとるわけやからな。


    確かに自分も初めて【TV】に映った【鳥居みゆき】さんは多くの方がそう感じたように単なる奇天烈な女芸人だった。

    ただ自分は【鳥居みゆき】さんに関しては初見ではなく「ビタミン寄席」か何かのDVDで『堕天使アルアル』は見ていたが 感想はアンダーグラウンドな小屋でかかる悪口やキワドイ事を言えばシテヤッタリ顔の 女芸人にありがちな「アルアル芸」に見えたし、それほど印象にも残るネタでも構成でもなく 『勢いだけの芸人の典型』とインプットされてた。

    そして、例の『結婚してました。宣言』がネットを賑わせて所謂、【鳥居みゆき】さんのコアなファン層が 色々あたふたしていてる現象をネット越しで見て 『なぜこの人達は、この女芸人に夢中になっているんだろう?』 『そういう吸引力をこの女芸人はどうやって手に入れたんだろう?』という単純な疑問が沸いてきて 【鳥居みゆき】さんという芸人さんを調べ始めることになるまで『堕天使アルアル』を見てた事さえ忘れてた。
    たぶんそういうパターンってご主人様だけとちゃうやろうな。

    ご主人様のように昔からお笑いビデオやDVDをレンタルして見まくってる素人のお笑い好きな ヤツでも異文化圏≪ローカル≫の芸人の流通していないものは見れへんからな。

    そんで見れないというのは芸人にとって存在してないのと同じやからな。

    つまり、結城座の観阿弥・世阿弥時代から芸人にとっては【伝播浸透力】が芸力の証明 と密接に結びついとったわけで、それをコントロールできていたのが大きくは時の権力者から小さくは地元の有力者などの権力者であり、 近代に移りヤクザがそれを握ったから興行と強く結びつく。

    それが大正から昭和の戦前にかけては新聞などの【紙媒体】が【伝播浸透力】を飛躍的に高めていくが

    戦後はご存知、完全にその力がテレビ・ラジオの【電波媒体】へと大きく比重がシフトしてくる。


    そして、ココからが【鳥居みゆき】さんの現象が新しいカタチだと感じた部分だ。

    ネットでの動画が普及していない数年前なら『新しい鳥居みゆきのDVD出てないかな?』から始めなくてはいけなかったものが YOUTUBEなどの数クリックだけで【鳥居みゆき】さんのウリであるガッツリな【演劇コント】に出会うことができてしまう。

    そして、その【演劇コント】のどれもがパラレルとリアルを巧みに行き来するキッチリ作りこまれた構成であり、 内容も「ブラックユーモア」と「風刺」そして「死生観」 という【鳥居みゆき】さんしか作り出せない統一された『独自の世界観』を持った作品であり、 その普段見せる支離滅裂キャラとのギャップにドギモを抜かれることになる。

    もちろん、これは【鳥居みゆき】さん芸力アリキが前提だけども、【ネット媒体】が発達していない世界では其処までも 到達しないわけだから、この到達しないという事実は【ネット媒体】以前の旧世界ではオイチャンのような人達にとっては恐らく 今も【鳥居みゆき】さんはありがちな『アルアル芸人』で存在しない芸人さんだったことになる。

    オイチャンの場合は【演劇コント】だったわけだけど、ファンの方の中でそれが 【恋愛中毒の動画】や【水着のグラビア動画】だった人もいるだろうけど 【ネット媒体】以前の旧世界ではそのセクシーな動画に辿りつけないわけでキャッチする間口の差こそあれ 同じ現象とできるわけ。

    そして、この【現象としての鳥居みゆき】を考察するわけだ。

    コレッっていうのは 『はたして【電波媒体】が芸の【伝播浸透力】を独占的に支配していた世界で可能だっただろうか?』 という事。

    つまり、芸の【伝播浸透力】が
    【時の権力者】-->【地元の有力者達】-->【紙媒体】-->【電波媒体】-->【ネット媒体】

    とシフトして行っている小さな出来事。現象なのだろう。と推察が可能なわけ。
    完全な『パラダイムシフト』は起こってないけどな。

    今でも国民の圧倒的大多数に芸人を認識させる力を持つものは【電波媒体】やしTVというデバイスが ここ数年でPCなどにとって変わるとも思えへん。

    それに電波は浸透圧を手軽に調節できるメディアであり続ける限りそんな簡単に電波が完全にネットに取って代わるという意見には賛同できへん。

    起こる現象としては 『電波とネットのクロス化』からの融合が現在の芸人置屋の芸能事務所でモットすすむやろうな。 もちろん大手を先頭に。

    まぁ、もう実際おこっとるしな。

    本来は、こういう小さなパラダイムに変化が起こる時期っていうのは長篠の戦の如く戦略を立てることで現代の芸能事務所戦争でも 『小が大を食える時期』なんやけどそれも実際には無理。

    理由は簡単。小さな芸能事務所にはそれを理解できるマネジメントが無いから。ゼロにいくら整数をかけてもゼロ。 優秀なマネジメント能力がある人材の多くは大手にあるから。

    結論的には、
    (01)-->大手芸能事務所が【ネット媒体】をコントロールできるようになると 【電波媒体】との力関係を変える可能性が高くなる。 ≪所属芸人の集団浸透圧が相対的に高まるので世に出るチャンスが益々高まる。≫

    (02)-->中堅の芸能事務所が足下の小さな芸能事務所との差を広げる。 ≪所属芸人の個別能力が重要となる≫

    (03)-->小さな芸能事務所はパラダイムシフトが起こっても旧態依然として拡張路線を取れず埋没する。 それに、今後手軽な【ネット媒体】を利用してという小さな芸能事務所が乱立する恐れがある。 ≪所属芸人は小さな餌場で無数の無名芸人とのゲリラ戦を強いられる。≫

    という3点が起こるはずや。


    今回の考察をまとめてみるよ。

    伝播の『パラダイムシフト』からみえてくる芸人世界の未来は、

    ■『電波とネットのクロス化』からの融合
    芸人の認識度を高める装置としての【電波媒体】

    コアな層を維持するための【ネット媒体】という棲み分けがしばらくは続く。

    ■異業種参入と徒弟制度崩壊
    興行が手軽になった分、グラビア業界だけでなくありとあらゆる異業種からのお笑い業界への参入増。

    本来は興行権の管理関係からも弟子制度が必要であったが、 NSCなどの芸能事務所が主催するいわゆる【芸人専門学校】の定着と 安価な宣伝が可能な【ネット媒体】の出現により 個人が会場を確保して行う自主興行を手軽に行える機会が増え、 【古典芸能】以外の徒弟制度崩壊と『自称芸人』の乱造が益々すすむ。

    ■自称芸人の乱造による事務所格差拡大
    弱小芸能事務所は、自称芸人の乱造の流れに巻き込まれ所属芸人は週5のバイトと「自称芸人達」を相手にゲリラ戦を行う事になり 素人に毛が生えたような「自称芸人達」に笑いで勝ったとしても自分の力がどうなのか判断が益々できなくなり 業界からの去り時を見失う。

    一方、大手芸能事務所は大きな集客力、資金力を背景に連日自社興行を行う事ができるために力のあるものが高いレベルで 切磋琢磨して育ち、負けた者は去るか、違うアプローチを試す判断をすばやくできるため世に出るチャンスも増える。

    ■大手事務所の巨大化
    大手芸能事務所は、ネット等媒体で『独自チャネルを確保』しそのコンテンツをポータルサイトへの 販売や広告をとるなどして収益化。

    大手は有能な人材、資本力を背景に【ネット媒体】における『集団でのイメージ戦略』から始まり 『興行予約システム』『ファンクラブでの囲い込み』や『一括物販販売』等々システムの標準化を行い 益々強く。

    大手は媒体支配力、 自社コンテンツのブッキング力等で中堅、弱小な芸能事務所に対して 緩やかなグループ化を行い現在よりももっと支配権を強めていく。

    ■芸人トレーラーなど『ネット媒体用戦略』へのシフト
    【ネット媒体】に対応した新しい広告宣伝の手法がとられる。

    そのヒトツが動画で芸人の予告を見せる『芸人トレーラー』手法。

    そういう『小を大が食うための戦略』である【弱者の戦略】は小さな芸能事務所が 行い所属芸人の伝播効果を劇的に上げる手段として使うべきだが、 もちろんそういう経営戦略に合わせた手法を取っていくのはどんな時代、 どんな業界でも有能な人材やマネジメントがいる大手か中堅。

    詳しい『ネット媒体用戦略』考察は別エントリーで。





━━━━━━━━━━━━━━━━━